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2007年6月11日 (月)

時ーときー

3曲目です。

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時ーときー
尺八奏者の坂田梁山さんから委嘱され、2000年の11月に坂田さんのコンサートで初演しました。だからオリジナルは尺八と二十五絃箏です。坂田さんって結構ロマンチストなんだよねぇ・・・と思ってああいうメロディにした気がします。

曲の構想を練っていた2000年の夏に、5年ぶりにボストン(大学時代に住んでいた)に遊びに行ったんですが、5年前と殆ど変わりがなくてとても不思議な気持ちになりました。時が経っているのに、まるで現在のことのように住んでいた頃のことが思い出されたというか。気持ちが学生に戻ったみたいな。
そういう不思議な感覚ってないですかね?久しぶりにどこかの場所に行って「全然変わってない!」ってふっとその時の感覚が戻ってくる感じ。
上手く言えませんが、何というか、そういう時の流れみたいなものを表現したかったんだと思います。

すみません説明ヘタで。この曲の解説は、今までにも散々苦労していて、上手く説明できたことがないんですよね・・・。凄い感覚的なことなので難しいです。

で、今回のレコーディングでは尺八ではなくヴァイオリンにしたわけですが、これもメチャクチャ悩みました。尺八も捨てがたかったんですよ。でも、曲のある部分が二胡をイメージさせるところがあって。今回は弦楽器でやってみようと思いました。
ある人のご意見によると、尺八の時は男性的でヴァイオリンの時は女性的。・・・まぁ、今までの共演者が尺八は男性でヴァイオリンは女性だったので、だからかな・・とも思いますが。そのうち女性の尺八奏者とか、男性のヴァイオリニストと共演してみたいですね。そしたらどう感じるのかな?

ちなみに、私は他の曲でもその都度違う楽器で演奏したりすることが多いですが、いい加減に何の楽器でもいい・・と思ってるわけではないです。一応、それぞれの楽器の音色とか特性等を考えていたりします。・・・一応。
でも、やはり奏者の力が大きいですね。皆さん、ご自分の楽器の特徴を生かして演奏して下さるので、いつも「さすが!」と思います。もちろん、奏者個々の魅力もありますから、楽譜渡して初めての合わせの時は「どんな曲になるのかなー?」とワクワクします。

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次は「warm space」いきます。

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