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2007年6月20日 (水)

松のひびき

ZUMIK MUSICの曲解説、遂に最終回です。大した内容ではなかった気もしますが、初志貫徹ってことで、ラストの9曲目です!

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松のひびき
2004年夏の「松の実會演奏会」で初演。編成は
・コーラス(ソプラノ・メゾソプラノ・アルト)
・尺八×4
・二十五絃箏ソロ
・箏×3
・低音二十五絃箏
・三絃
・クラベス
・鈴
です。この時は、祖母の初代野坂操壽の三回忌追悼演奏会で、追悼の気持ちで作りました。実は「松のひびき」という曲名は、祖母が生前つけたものです。まさかそれが追悼の曲になるとは当時思ってませんでしたが・・・。
『松の実會の記念の演奏会に作る曲、曲名は作るの苦手だから、ちょっとおばあちゃん考えてよ』
と言ったら出てきた「松のひびき」というタイトル。何て他力本願な自分・・・。と思ってましたが、祖母がつけてくれたんだから、絶対作るぞ!の一念で完成させました。
で、松の実會会員の皆さんと一緒に大勢で演奏したかったので、この大編成です。私の今までの作品の中でナンバーワンです、編成の多さ。

これを今回あっこさんのコーラス、藤原さんの尺八、他=私・・・で重ね録りしていったわけですが、ホント、多重録音の難しさを痛感しました。でも反対に凄く楽しくもありましたが・・・。箏パートを重ねていった時なんか、最初の方でウタッテ弾いてしまったばっかりに、その後重ねててもその歌い回しに邪魔をされ、どうにもこうにもスッキリしない出来になったりして。もう重ねれば重ねる程気持ち悪い酔っぱらいの演奏になっていっちゃって、結局最初から弾き直したりもしました。
ある意味、重ね録りって「技」が必要だな・・・と思いました。(うまく説明できないけど)

それに、ミキシングで全体のバランスを作るの大変だったろうなー、と矢野さんに大拍手です。そういえば、この曲で1日終わっちゃったんでした。宮沢さんと矢野さんには本当に大感謝です。
そして、この多重録音を快く引き受けて下さったあっこさんと藤原さんにも本当に感謝してます。少しずつ音が重なって曲になっていく様は、本当に感動ものでした。

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と、以上でZUMIK MUSICの曲解説(のようなもの)が終了しました。
これを読んで、そういう曲なのか・・・と聴いていただくもよし、全く気にせずご自分の景色に当てはめて聴いていただくもよし(むしろ大歓迎)。自分なりの思い入れで曲を作り、自分なりに気持ちを込めて演奏しましたが、CDが出来た時点で、曲達はある意味私から離れたと思ってます。

聴いて下さるみなさまの心に少しでも響くことがあったら、制作側としてこれほど嬉しいことはないです。

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